オリンピックの開催地の決め方、選考基準は?北京や東京はなぜ決まった?

オリンピック開催地の決め方と選考基準は?

平和とスポーツの祭典、オリンピック。

オリンピック出場を目標に頑張る選手たちにはそれぞれのドラマがあります。

そんな選手たちの気持ちや物語を知ると思わず釘付けで応援したくなってしまいます。

自分と同じ国や知っている国の選手が出場しているだけでもワクワクしますよね!

たくさんの人に感動をもたらしてくれるオリンピックですが、オリンピックの開催地はどうやって決めているのでしょうか。

今日はオリンピックの開催地の決め方についてご紹介します。

目次

オリンピックの開催地の決め方は?

オリンピック・パラリンピックの開催都市は、IOC(国際オリンピック委員会)の委員の多数決投票で決まります。

といっても、好きな都市に投票すればいいというものではもちろんありません。
手順は下記の通りです。

オリンピックの開催地として世界から立候補を募る。

立候補した都市から「開催計画の概要」と「開催計画の詳細」を提出してもらう。

IOC委員が提出された計画の概要から開催能力の有無を判断し、候補地として認めていいかの審査を行う(第一次審査)

詳細を確認するためにIOCの審査団がその国を訪れて、企画書をもとにその国の視察をする(第二次審査)

候補地として認められた都市から投票する。

簡単にご紹介するとこんな感じの流れになります。

オリンピック開催国選考基準

そして、オリンピックの開催地選定の審査のポイント(選考基準)は大きく以下の3点です。

現地の治安や警備体制がしっかりしているか

オリンピックの開催地には、世界各地から多くの人が集まります。

競技開催予定地周辺はもちろんのこと、選手や観客が利用するであろう移動経路などの治安・安全は絶対に守られなければなりません。

警官などの動員数やその配置など、一般には明かされない様々な警備計画を入念にチェックします。

インフラの整備ができているか

オリンピックの開催地には、参加する選手はもちろんですがバックアップのメンバーや応援する観光客など大勢の人が集います。

そのために欠かせないのがインフラの整備です。

普段にはありえない多くの人々の大移動にどれだけ対応できるかが問われます。

宿泊施設や飛行機、電車、バスなどの移動手段の確保も重要な要素です。

財政面での開催能力

オリンピックの開催までには多くの準備が必要になります。

インフラ整備はもちろんのこと、競技スタジアムの建設費や様々な施設設備、また運営に伴う人件費など膨大な費用がかかります。

そのお金を工面するだけの財政能力がその国にあることが必要です。

以上3点を大きな基準として、認められた立候補地からIOC委員が投票することになります。

オリンピックの開催地は多数決で決まるので、最初の投票でどこかの年が過半数を獲得すれば決定。

そうでない場合は投票を続けて最も少ない都市から除外され、過半数を獲得する都市が出るまで投票を続けていくという仕組みになっています。

冬季オリンピック開催地の決め方

もともとオリンピックが始まった当初、「冬季オリンピック」というものはありませんでした。

というのも、もともと模範にしたギリシャの古代オリンピックには冬の競技がなかったからです。

冬の競技が注目されるようになったきっかけは、1908年のロンドン大会で人工リンクが登場してフィギュアスケートが組み込まれたことからでした。

これをきっかけに、IOCではオリンピックと冬の競技についての話し合いが始まり、冬の競技を集めた冬季オリンピックが誕生することになったのです。

ですから、冬季オリンピック開催地の決め方も基本的な条件は夏季と変わりません。

ただ種目が冬に行うものを集めたものなので、「競技できるだけの雪と氷を用意できる場所」というのが大前提になります。

北京オリンピック2022年開催はなぜ決まったのか

北京オリンピック2022年の開催がなぜきまったかというと、その一番の大きな理由は国民の支持率の高さといわれています。

実は2022年のオリンピックでは立候補した6都市のうち4都市が最終選考前に辞退しています。

最終選考は北京とアルマトイの2都市だけが残っての投票となりました。

多くの都市が立候補を断念した最大の理由は、開催にあたっての財政負担の大きさから住民による反対運動が起きたことです。

そんななか中国では、国民の90%以上が冬季五輪開催を望んだということはとても強い印象を与えたといえそうです。

東京オリンピックはなぜ選ばれた理由

東京でのオリンピックがなぜ選ばれたかというと、その大きな理由は、先にあげた3つの条件を満たしていることに加え、オリンピックを震災復興のシンボルとして位置づけたことといえるでしょう。

日本の治安の良さは世界的に有名です。また、電車やバスの正確さは他国に類を見ません。

そして施設の準備等必要な財政を賄う強固な基盤があること。

この3つの条件を日本は満たしていました。

それに加えて、災害や放射能の影響が残りながらも困難を乗り越えオリンピックに向かっていく。

大きな災害からの復興に今日本は力を注いでいるーーー

その象徴としてのオリンピックなのだという見せ方が、委員たちの心を動かしたのです。

まとめ

4年に1度開かれるオリンピック。

オリンピックの開催地として選ばれるには欠かせない条件があるのですね。

夏季も冬季も、それぞれの都市ならではの良さを発揮した舞台になることでしょう。

選手が主役のオリンピックですが、それを支える様々な人・場所・環境にも目を向けてみてください。

また新たな楽しみ方が見つけられるかもしれませんよ!

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