2022年ワールドカップカタール大会への出場を目指し、現在アジア最終予選を戦うサッカー日本代表チーム。
しかし今、日本代表の試合がテレビで見られない!と不満を感じているあなたは、とてもがっかりしています。
なぜ、サッカー日本代表戦は地上波放送されないのかというと、「放映権料がケタ違いに高くなり、日本のテレビ局が負担できなかったから」なのです。
そのため、いま地上波テレビでアジア最終予選を見られるのはホーム戦だけ。
テレビ朝日系列のみが放送しています。
それにしても、「放映権料が高いから」とはどういうことなのでしょうか?
詳しくお話していきます。
※アウェー戦であるオーストラリア戦については地上波で放送できないか検討していましたが結果どうなったのかもこちらでお話しします。
サッカー日本代表のテレビ放送がなしなのはなぜ?
サッカー日本代表のテレビ放送がなしなのはなぜなのかというと、アウェーも含めた放送権料を、どこのテレビ局も負担できなかったからです。
でも、考えてみれば前回までのワールドカップ予選は、ホームもアウェーもテレビ観戦できたはずです。
ではどうして今回のアジア予選はあなたが観戦できない試合があるのか。
そもそもサッカー日本代表戦の放映権はどうなっていたのか、さかのぼって説明します。
2005年以降、ワールドカップアジア最終予選の放映権は、テレビ朝日が商社を通じて、アジアサッカー連盟(AFC)と4年総額90億円の契約を結んでいました。
放映権を得たテレビ朝日は、2006年ワールドカップドイツ大会からホームもアウェーもアジア最終予選を独占放送していたのです。
テレビ朝日はその後も契約を更新し、2017年からは4年総額180億円で再契約していました。
しかしAFCは2021年以降の契約について、8年で総額2000億円以上という途方もない金額を提示してきました。
1年間でだいたい250億円です。
それまでが1年間でだいたい45億円だったので、実に5倍以上です。これはとんでもない金額ですね。
実はAFCは2021年から2028年まで、「DDMC Fortis」という会社と代理店契約を結んでいて、2021年以降の放映権料は、DDMC側が設定してきたものでした。
結局、日本側はこの提案を断念します。
なぜかというと、それは最近は若い世代のテレビ離れが進んでいると言われ、昨今のテレビ各局の収益悪化が深刻化しています。
ですからこれほどの大金を負担するのはとても難しかったのだと思います。
サッカー地上波撤退に対する声は?
サッカー地上波撤退に対する声はというと、やはり不満や戸惑いの声がネット上に多くあがっています。
確かに、コロナ禍でスポーツの現地観戦そのものが難しくなっている今、せめて国を代表して戦っている選手たちをテレビで応援したいのに、それも叶わないとしたらとても悲しくなります。
相手国で頑張っている選手たちの姿を観たい、応援したい、アウェー戦も観たいという場合はどうすればよいでしょうか?
サッカー日本代表の試合はテレビで観る方法は?
サッカー日本代表の試合はテレビで観られないのかというと方法はあります。
一つはスポーツ専門動画有料配信サービス「DAZN(ダゾーン)」に加入することです。
DAZNの視聴加入についてはこちらをご確認ください⇒DAZN(ダゾーン)
DAZNは現在無料視聴がありませんが、DAZNではアジア最終予選の全試合を観ることができます。
残念ながら、今のところアウェー戦を観るならDAZNに加入する以外、方法はありません。
ですが最初にお話ししたとおり、ホームゲームは地上波のテレビ朝日系列でも放送します。
もう少し掘り下げて書くと、日本側は2021年からの放映権を購入できませんでした。
その理由は、AFCが代理店契約を結んだDDMC Fortisが、ばく大な放映権料を設定してきたからですが、あまりに高すぎて、どこの放送局とも契約できない状態になってしまいました。
それを見かねたAFCが、日本側に再度話を持ち掛けて、テレビ朝日が高視聴率を見込める、ホームゲームだけの「ばら売り」契約を結んだ、というのが実情のようです。
DAZNに契約すれば、アウェー戦も観られるのでひとまず安心ですが、私としてはやはり地上波でも放送してもらいたいです。
DAZNがスポンサーなのか、契約増やしたいのかは分かりませんが、A代表マッチを地上波で放送しない時代になったんだなぁと、感じるこの頃です、
— べっちさん (@Becchisan1206) October 11, 2021
とは言え、開催国によっては時差の関係で夜中の放送になる場合もあるので、放映権料に見合う視聴率を取れるかというと、難しいのかもしれません。
サッカー日本代表の試合
ちなみにサッカー日本代表が行った試合は以下の通りです。
・2021/11/11 日本 × ベトナム(アウェー)
・2021/11/16 日本 × オマーン(アウェー)
・2022/ 1/27 日本 × 中国(ホーム)
・2022/ 2/ 1 日本 × サウジアラビア(ホーム)
・2022/ 3/24 日本×オーストラリア(アウェー)
・2022/ 3/29 日本 × ベトナム(ホーム)
上のスケジュールをみると、3試合はホーム戦となっています。
ただ、ホーム戦の3試合は地上波生中継で放送されました。
まとめ
サッカー日本代表のワールドカップアジア最終予選が地上波で放映されないのは、放映権料があまりに高すぎることが原因です。
サッカーに限らず、オリンピックなど国際的なスポーツの祭典では、放映権料の問題がしばしば話題になりますね。
選手が最高の力を発揮できるように、テレビ放送も選手を励まし、支えるツールの一つだと考えています。
ちなみに、イギリスでは、ワールドカップやオリンピックなど、国民の関心の高いスポーツ大会を有料で独占中継することを法律で禁止しているそうです。
そして、これらの大会を示したリストは「王冠の宝石」と呼ばれ、国民の大多数が無料で視聴できるチャンネルで放送することが義務付けられています。
あくまで関心の高いスポーツの祭典に限った事例ではありますが、主役である「選手」とそれを支える「視聴者(国民)」を尊重する取り組みは、ぜひ日本でも他の国々でも実現してほしいと願っています。
現在、サッカー日本代表戦すべてをテレビ視聴できるのはDAZNのみです。
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